開発価値ストリームマッピングを使用して DevOps 成果の制約を特定する

Michael Kingery (Amazon Web Services (AWS))

2023 年 4 月（ドキュメント履歴）

DevOps チームは、人、プロセス、テクノロジーが絡み合う複雑なシステムを扱うのが一般的です。この複雑さのため、システムを改善したいとき、どこに時間と労力をかけるべきかがわかりづらくなることがあります。開発価値トリームマップ (DVSM) を完成させることで、ソフトウェア開発プロセスにおける改善分野を特定し、優先順位を付けることができます。

開発価値トリームマッピングとは、ソフトウェア開発ライフサイクル (SDLC) のスピードと品質に悪影響を及ぼす制約を特定し、優先順位を付けるために使用されるプロセスです。制約は、価値ストリームを制限する要素です。DVSM は、もともとリーンマニュファクチャリング・プラクティスのために設計されたバリューストリームマッピング・プロセスを拡張したものです。ソフトウェア開発プロセスを通じて価値を創造し、動かすために必要なステップとチームに焦点を当てています。DVSM には、システム思考、無駄の排除、作業の可視化、小規模なバッチ作業などのリーンプラクティスが組み込まれています。DVSM は、継続的改善、コラボレーション、サイロ化と引き継ぎの排除、データドリブンの意思決定、小さな成果物によるアジャイル開発といった DevOps の原則をサポートします。

ソフトウェア開発プロセスの各ステップで、リードタイム (LT)、プロセスタイム (PT)、完了率と精度 (%CA) を特定します。例外やエラーが開発中に発生しなかった場合のプロセスフローであるハッピーパスについて概説します。また、製品が開発プロセスのいずれかのステップで失敗した場合に発生するフローである失敗パスについても概説します。完了した DVSM の例を次の画像に示します。

対象者

このガイドは、組織のソフトウェア開発ライフサイクルにおけるスピードと品質の改善を促進するために DVSM を活用したいと考えている執行役員、IT マネージャーと DevOps マネージャー、プログラムマネージャーを対象としています。このガイドと DVSM プロセスは、デリバリーの最適化を目指す統合された製品チーム、および引き継ぎに関連する無駄を削減したいと考えているサイロ化されたチームにとって、大きな支援となり得ます。

目標とするビジネス成果

開発価値ストリームマッピングは、DevOps チームが以下のことを行うのに役立ちます。