概要
カスタムエージェントは、さまざまなユースケースに応じて特定の設定を定義することで、Amazon Q Developer CLI の動作をカスタマイズするものです。各カスタムエージェントは、エージェントがアクセスできるツール、付与するアクセス許可、追加するコンテキストを指定した JSON 設定ファイルによって定義されます。
重要: カスタムエージェントの管理では、主に設定ファイルの作成と編集が必要になります。一部のコマンドはチャットセッション中に使用できますが (/agent list や /agent create)、カスタムエージェントを切り替えるには、q chat --agent [name] で新しいチャットセッションを開始する必要があります。
カスタムエージェントとデフォルトのエクスペリエンスの違い
Amazon Q Developer CLI は、デフォルトでは、使用可能なすべてのツールにアクセスできますが、ほとんどのオペレーションでユーザー確認が必要になります。これはセキュリティを優先するアプローチですが、アクセス許可のプロンプトが頻繁に表示されるとワークフローが中断する可能性があります。
カスタムエージェントは、以下を可能にすることでこれを解決します。
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特定のツールを事前承認する - プロンプトを表示せずに実行できるツールを定義します。
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ツールへのアクセスを制限する - 使用できるツールを制限して複雑さを軽減します。
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関連するコンテキストを追加する - プロジェクトのファイル、ドキュメント、またはシステム情報を自動的にロードします。
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ツールの動作を設定する - ツールの動作方法について特定のパラメーターを設定します。
カスタムエージェントを使用する利点
- ワークフローの最適化
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AWS インフラストラクチャの管理、コードレビュー、セッションのデバッグなど、特定のタスクに合わせたカスタムエージェントを作成できます。
- 中断の軽減
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信頼できるツールを事前に承認することで、集中が求められる作業セッション中にアクセス許可のプロンプトが表示されなくなります。
- コンテキストの拡張
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プロジェクトに関連するドキュメント、設定ファイル、またはシステム情報が自動的に追加されます。
- チームコラボレーション
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カスタムエージェントの設定をチームメンバーと共有して、一貫した開発環境を確保できます。
- セキュリティコントロール
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特定のワークフローに必要なツールのみにアクセスを制限することで、潜在的なセキュリティリスクを軽減できます。
MCP および組み込みツールとの関係
カスタムエージェントでは、組み込みの Amazon Q Developer CLI ツールと、モデルコンテキストプロトコル (MCP) を通じて提供される外部ツールの両方を使用できます。これにより、以下を柔軟に行うことができます。
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組み込みツールを使用する - ファイルオペレーション、コマンド実行、AWS CLI 統合、その他のコア機能を使用できます。
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MCP サーバーを統合する - MCP サーバー設定を使用してカスタムツールとサービスを追加できます。
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ツールへのアクセスを制御する - 各ソースの利用できるツールを正確に指定できます。
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ツールの競合を管理する - エイリアスを使用して、さまざまなツールのソース間で生じる名前の競合を処理できます。
MCP 統合の詳細については、「Amazon Q Developer での MCP の使用」を参照してください。