カスタムエージェントの定義
このセクションでは、Amazon Q Developer CLI ワークフローでカスタムエージェントを作成して使用する方法について説明します。
最初のカスタムエージェントの作成
最初のカスタムエージェントを作成する手順は以下のとおりです。
-
Amazon Q Developer CLI チャットセッションを開始します。
$ q chat
-
既存のエージェントを一覧表示して、利用可能なものを確認します。
/agent list
-
新しいエージェントを作成します (
my-agentは任意の名前に置き換えます)。/agent create --name my-agent
これにより、新しいエージェント設定ファイルが作成され、デフォルトのエディタ (
EDITOR環境変数で設定) で開きます。 -
必要に応じてカスタムエージェントの設定をカスタマイズします。簡単に開始するには、次の方法があります。
-
カスタムエージェントの目的を説明する記述を追加する
-
使用可能にするツールを指定する
-
頻繁に使用するツールを事前承認する
-
-
設定ファイルを保存し、エディタを終了してチャットセッションに戻ります。
-
カスタムエージェントで新しいチャットセッションを開始します。
$ q chat --agent my-agent
注: 既存のチャットセッション内でカスタムエージェントを切り替えることはできません。カスタムエージェントを変更するには、新しいセッションを開始する必要があります。
-
設定したツールを使用してタスクを実行するようカスタムエージェントに依頼して、エージェントをテストします。
カスタムエージェントの設定オプションについて詳しくは、「Configuration reference」を参照してください。
カスタムエージェントのコマンド
Amazon Q Developer CLI には、カスタムエージェントを管理するためのコマンドがいくつか用意されています。これらのコマンドは /agent で始まり、チャットセッション中に使用できます。
| コマンド | 説明 | 利用可能な状況 |
|---|---|---|
/agent list
|
使用中の環境で使うことができるすべてのカスタムエージェントを表示する | チャットセッション |
/agent schema
|
カスタムエージェント設定ファイルを作成するための JSON スキーマを表示する | チャットセッション |
/agent create --name [name]
|
新しいカスタムエージェント設定ファイルを作成し、デフォルトのエディタで開く | チャットセッション |
注: カスタムエージェントの一部の管理オペレーションでは、対話型コマンドではなく手動によるファイルの編集が必要です。カスタムエージェントの変更は、新しいチャットセッションを開始すると有効になります。
レガシープロファイルからの移行
Amazon Q Developer CLI を、エージェントをサポートするバージョンに更新してサインインすると、次のような場合にレガシープロファイルをエージェントに移行するように求められることがあります。
-
既存のレガシープロファイル設定がある場合
-
インタラクティブモードで実行中の場合 (
--no-interactiveで移行を省略可能) -
移行プロセスをまだ完了していない場合
移行プロセス
-
既存のプロファイル設定を新しいエージェント形式に変換します。
-
既存のツールのアクセス許可とコンテキスト設定を保持します。
-
ホームディレクトリにエージェント設定ファイルを作成します。
-
既存のワークフローとの下位互換性を維持します。
移行はオプションであり、拒否できます。移行しないことを選択した場合は、引き続きデフォルトのエージェントを使用するか、新しいエージェントを手動で作成できます。移行の動作を制御するには、--no-interactive フラグを使用して移行プロンプトを完全に省略します。
デフォルトのエージェントとカスタムエージェントの使用
Amazon Q Developer CLI には、事前承認された最小限のアクセス許可ですべてのツールへのアクセスを提供するデフォルトのエージェントが組み込まれています。このデフォルトのエージェントには以下のような特徴があります。
-
使用可能なすべてのツール (組み込みおよび MCP) が含まれる
-
セキュリティを確保するため、
fs_readツールのみを事前承認する -
README.mdやAmazonQ.mdなどの一般的なプロジェクトファイルが自動的に含まれる -
利用可能な場合はレガシー MCP 設定を使用する
カスタムエージェントを使用すると、次のことができます。
-
ツールへのアクセスを必要なもののみに制限する
-
中断を減らすために追加のツールを事前承認する
-
特定のプロジェクトドキュメントとコンテキストファイルを含める
-
特定のユースケースに合わせてツールの動作を設定する