フルスタックのサイロとプール
サイロとプールという用語を使用して SaaS スタック全体を記述することもできます。このアプローチでは、テナントのすべてのリソースを専用または共有の方法でデプロイします。次の図は、これが SaaS 環境にどのように適用されるかを示す例です。

フルスタックのサイロモデルとプールモデル
この図から、フルスタックのテナントデプロイには 3 つの異なるモデルが存在することがわかります。まず、フルスタックのプール環境が存在することがわかります。このプール内のテナントは、すべてのリソース (コンピューティング、ストレージなど) を共有します。
表示されている他の 2 つのスタックは、フルスタックのサイロ化されたテナント環境を表しています。この場合、テナント 3 とテナント 4 はそれぞれ専用のスタックを持ち、他のテナントとリソースを共有していません。
同じ SaaS 環境でサイロモデルとプールモデルが混在していることは、それほど珍しいことではありません。例えば、システムを使用するのに適度な料金を支払う基本階層のテナントがあるとします。これらのテナントはプール化された環境に置かれます。
一方、サイロで運用される特権にさらに料金を支払っても構わないと思っているプレミアム層のテナントが存在する場合もあります。これらのカスタマーは、(図のように) 別々のスタックでデプロイされます。
テナントが独自のフルスタックのサイロで運用されることを許可しているこのモデルでも、これらのサイロでは、これらのテナントに対して一回限りの変更やカスタマイズを許可しないことが不可欠です。すべにおいて、これらのスタックでは、同じバージョンのソフトウェアを使用して、同じ構成のスタックを実行している必要があります。新しいバージョンがリリースされると、プールされたテナント環境とサイロ化された各環境にデプロイされます。