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ベストプラクティス 19.4 – バックアップ戦略に改善の余地がないか確認する - SAP Lens

ベストプラクティス 19.4 – バックアップ戦略に改善の余地がないか確認する

AWS で SAP を実行する場合は、バックアップおよび保持のアプローチを評価して、ロケーション、保持、復旧に関連するコストを最適化する必要があります。

提案 19.4.1 – バックアップのロケーションを評価する

Amazon S3 は、低コストで耐久性が高く、ストレージクラスのオプションが用意されているため、SAP システムのバックアップに適した長期ストレージソリューションです。Amazon EBS ボリューム上のデータを Amazon S3 にコピーするには、特定時点のスナップショット、統合データベースツール、または direct API コールを使用します。

スナップショットは、 増分 バックアップです。つまり、最後にスナップショットを作成した後で変更されたデバイス上のブロックのみが保存されます。データが重複しないため、作成にかかる時間が短く、ストレージコストが節約できます。

データベースのバックアップソリューションは、データベースの状態を把握して一貫性を維持する必要があります。AWS では、Amazon S3 と直接統合できる SAP HANA バックアップソリューション (AWS Backint for SAP HANA) を追加コストなしで提供しています。SAP 対応の他のデータベースについては、データベースベンダーまたはサードパーティーが Amazon S3 へのバックアップをサポートするバックアップツールを提供しています。

特別な要件またはステージングエリアについては、まず Amazon EBS にバックアップしなければならない場合があります。そのようなユースケースでは、低コストの HDD ボリュームである ST1 ボリュームタイプを使用すると、バックアップに適したスループットおよびパフォーマンス特性が得られます。また、 ST1 の使用により、SAP データベースをディスクにバックアップする必要がある場合のストレージコストを抑えることができます。

バックアップに Amazon EFS を使用する場合は、EFS-Infrequent Access を検討してください。このストレージクラスでは、日常的にアクセスする必要のないファイルのストレージコストが削減できます。Amazon EFS One Zone-Infrequent Access は、データが 1 つのアベイラビリティーゾーンにのみ存在するため、バックアップには推奨されません。

提案 19.4.2 – 標準バックアップの保持ポリシーを確認し、実施する

コストを制御するためには、ビジネス要件に沿った保持ポリシーを実施する必要があります。Amazon S3 は、1 GB あたりのコスト、最短ストレージ期間の変更、(該当する場合は) 取得料金といった特性を備えた、異なるユースケース用の広範なストレージクラスを提供しています。バックアップの保持およびアクセス要件を理解することで、要件を満たすストレージクラスはどれかが特定しやすくなります。

S3 Lifecycle ポリシーを使用すれば、アプリケーションに変更を加えることなく自動的に別のストレージクラスに移転できます。例えば保持期間の短いバックアップであれば、最小ストレージ期間料金および取得料金が設定されている S3-IA や S3 Glacier よりも、S3 Standard の方が適しているでしょう。監査目的の月次バックアップのように保持期間の長いバックアップには、期間の長さに応じて S3-IA または S3 Glacier が適しています。

提案 19.4.3 – アドホックバックアップの戦略を作成する

システムまたは関連ファイルシステムのアドホックバックアップが必要な場合があります。アドホックバックアップは、変更の前、または特定の時点におけるシステムの状態を示すものとして作成します。アドホックバックアップは、標準の保持期間とは合わない可能性があるため、削除を含めたストレージの使用およびライフサイクルポリシーがバックアップの個々の要件にとって最もコスト効率の良いものとなるように、個別のスケジュールまたはプロセスを使う必要があります。

提案 19.4.4 – バックアップのセットアップを復旧アプローチに照らし合わせてみる

バックアップは、システムを過去のある時点の状態に戻し、障害シナリオから守るために使用します。バックアップストレージを堅牢に、しかし過剰にならない程度に使用して高いコスト効率を維持するには、復旧アプローチを見直す必要があります。古い、より詳細なバックアップについて、当然のように課されていた要件を検証してみましょう。これらの古いバックアップが、復旧の際に必要となるかどうかを特定します。

例えば、データベースとファイルシステム両方のバックアップを使用するのは、有効な戦略です。しかし、復旧の主要なメカニズムがデータベース復元ツールの使用である場合は、一部のボリュームのスナップショットバックアップについて保持期間を短縮したり削除したりすることで、コストを最適化できます。